痛みと原因について-内臓編 第五回

今回は胸椎5番「胃症候群」の説明をさせて戴きます。

胃には色々な不調が起こります。特定の食物が胃壁を刺激して軽度の、あるいは焼ける様な痛みが生じたりします。ストレスや心配事による刺激および常に神経が興奮していると、酸の量と酵素の産生に変化が生じて、この様な状態が持続すると、潰瘍になる恐れがあります。また、胃の部分が横隔膜より上に突出し、胸やけや膨満感等の症状が起こったりもします。(裂孔ヘルニア)

横隔膜が緊張していると、全ての食物とガスがここに貯留して簡単には解放されなくなります。胃の組織の中のこの小さな部分は、残りの器官の様に酸を産生します。そしてそれがこの部位に残存するので、焼ける様な痛みが次第に生じてきます。心臓領域のこの余分な塊りによって圧迫が生じたり、正常なポンプ活動が妨害されたりします。

しばしば裂孔ヘルニアの疼痛パターンは、左肩や左腕に放散する鋭い痛みがある心臓発作のそれと似ています。患者様は普通、自分には胃の病気があると診断してしまうものですが、食後の胃の痛みは通常、胃炎や悪性の胃障害によるもので、食事によって痛みが和らぐようならば、それは潰瘍によるものです。そしてまた、胃の問題は種々の薬物によって起こることが多いのです。

次にあげるのは、よくある一般症候 「私には胸の痛みがあるので心臓に問題が起きてるのでは」「毎日胃薬を飲まないと落ち着かないんです」「胃痛が食後に起こったり、食後に消えたりします」「左肩や腕、手に痛みがあるんですが」「左の胸が痛いんです」「左親指の水かき部分が痛むんです」「刺す様な痛みが背中から肩甲骨にかけてあるんですが」「手を挙げると頭が傾くんです」等

この様な症状があれば、胃症候ですので神経質にならずに、まずはご相談下さい。必ずお役にたてると思います。