今回より痛みと原因について 内臓編を12回にわたり連載いたします。
従来のカイロプラクティックでは、背骨の矯正および骨盤の矯正や頭蓋骨調整のみが主流を占め、あるいはまた骨格構造のみが注目されつづけてきました。しかし、内的な疾患(内臓疾患)にも眼を向けて内外、両因的に施術ができ、同時にカイロプラクティックの本流である自然治癒を目指して、より多くの患者さまを施術することが可能になると自負しております。
皆さん、首の骨(頸椎)を除く背骨、いわゆる胸椎の骨の数が何個あるかご存知ですか・・・・? 腰の骨(腰椎)5個を含め合計17個で形成されています。そして、その一つ一つに内臓反射があり、歪みやズレが起こると身体の臓器に機能亢進、機能低下による、内臓疾患があらわれるのです。
それでは今回、背骨(胸椎)の一番上、首の付け根下1番から説明させて戴きます。胸椎1番は、冠状動脈に繋がっています。胸の中央部、胸骨部と左側の肩と腕に激しい痛みを伴い、左の首(左頸椎)に放散痛がでることがあります。また、不安感を持つのは心臓の問題の徴候なのです。汗をかいたり、時には吐き気がするかもしれません。それにより、呼吸困難を訴えて、嚥下時(物を飲み込む動作)に痛みがあるか、または嚥下が不可能になります。最悪の場合、気絶することもあります。
患者さまは、左肩甲骨に痛みがあったり、左親指付け根(拇指球)を押すと痛みます。上記のような症状がある場合は、心臓の冠状動脈症候群として施術させて戴きます。
このような症状がでたからといって決して心臓、冠状動脈に異常があるわけではなく、機能亢進、機能低下による自律神経の不都合、乱れからくる場合がほとんどなのです。カイロプラクティック療法(CMRT)の検査によっては重大な問題をかかえてる患者さまもいらしゃいますので、その場合は速やかに医療機関へご紹介致しますので、安心して施術を受けて下さい。
このように、背骨の歪みやズレからくる痛みだけではなく、ストレス、過剰労働、睡眠不足、暴飲暴食等から内臓反射がおこり、自律神経の乱れにより身体の不調が起こることを理解して戴ければ幸いです。